マイケル・ヘッジスの死後にリリースされたベスト盤。彼のエッセンスがすべてつまった豪華版と言ってよいだろう。どの曲も独創性に満ちあふれる奇跡の名作ぞろいだが、「Aerial Boundaries」「Because it’s there」が特に素晴らしい。
「Because it’s there」は冒険家植村直己を描いた映画「植村直己物語」のサウンドトラックのためにヘッジスが作曲した曲。この映画はアメリカのニューエイジレーベル、ウィンダムヒルがサウンドトラック全編を担当している。YouTubeの映像には、ヘッジスが「日本の冒険家ナオミのために書いた曲」と演奏前にコメントしているものがあり、観ていて胸が熱くなる。
植村直己が米アラスカ・マッキンリーで遭難したのは43歳、ヘッジスが米カリフォルニアで自動車事故で亡くなったのも43歳である。
マイケル・ヘッジスの音楽の特徴は曲と演奏の独創性、透明感溢れるサウンド、そして求道者を彷彿とさせる精神性を湛えていることだ。彼の音楽を聴くことはある種の宗教的体験とも言えるだろう。
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まるで音の空間に包まれるような感覚