数学が実は美しいものである、という新鮮な視点を与えてくれる良書。二人の会話調の平易な文体なので気軽に読める。
「数学は役に立たないから素晴らしい」とか、「美しくなければ数学ではない」とか、無味乾燥なイメージのある数学に対し、情緒的な捉え方ができるなんて意外だ。
日本の理系で一番強いのは数学なのだそうである。その理由は美的感覚が優れているからという。なんとも知的好奇心を刺激する話ではないか。
その他、インド人が発見した「0」(ゼロ)の概念はヨーロッパ人からは絶対出てこないとか、「アラビア数字」と言っているが本当は「インド数字」なのだとか。
「フェルマーの最終定理」の話や「不完全性定理」の話題もでて来て興味深い。本書を読めば数学に対する見方が変わるかも知れない。
世にも美しい数学入門 (ちくまプリマー新書) | ||||
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