北大生のイスラム国行き未遂に思うこと
2015/09/22

今大きな問題となっている「イスラム国」ですが、北海道大学の日本人学生がイスラム国の戦闘に参加しようとしていたことが分かり、ニュースになりました。「私戦予備・陰謀」という言葉も初めて耳にしました。
就職に失敗し、自暴自棄になった若者が、なんら希望の見いだせないこの国で、目的を失い彷徨い歩く気持ちも分からなくは無いわけです。ふやけた若者が多い昨今、方向性に問題があるにしても、世界に出て己の命を賭けたるぜ!というヤツがいるとしたら、それはそれで熱い生き方かも知れない。
しかし、今回の学生はそういう人物ではなく「フィクションに身を投じたい」とか寝ぼけたこと言って、イスラム教に関心があるわけでもなく、ただ自分の個人的な願望を満足させたいだけだったらしい。「イスラム国」自体はとんでもない組織ですが、それでもこの学生の態度は、彼らの言う「大儀」のために戦っているイスラム国の兵士たちに失礼というものです。
一度きりの人生、何かのために生きたい、自分のすべてを打ち込めるものが欲しい、という、魂の叫びがある。しかしこの国には賭けるものが見いだせない。
この国ときたら かけるものなどないさ
だからこうして 漂うだけ
-吉田拓郎「落陽」-
J.BOY 掲げてた 理想も今は遠く
J.BOY 守るべき 誇りも見失い
J.BOY 頼りなく 豊かなこの国に
J.BOY 何を賭け 何を夢みよう
-浜田省吾「J.BOY」-
敗戦70年を迎えようとしている戦後日本。世界第3位の経済大国となり、物質的には豊かにはなったが、それと引き替えに失ったものはあまりにも大きいのではないか。若者たちが希望を持てない国の未来を、決して明るいなどとは言えないでしょう。
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